スポーツから
スポーツの大きな大会では、マスコミが各選手の背景にある部分にもスポットを当ててくれるのでいろんな気付きを得ることができますね。
平昌オリンピックでも、メダリストたちの物語がありました。
羽生選手は昨年の怪我を乗り越えてつかんだ、五輪の連覇。
小平選手はメダルが取れないという主将のジンクスを乗り越えての金メダルや、勝てない時期を乗り越えて悲願のメダル、ライバル選手との話など、、、
高木選手姉は、早くから注目された妹の「お姉ちゃん」としか見られなかった悩みや、前々回大会には妹だけ出場した葛藤などなど、、、
高木選手妹は、前回大会の五輪選考漏れ、前々回大会の最下位など、、、
高梨選手は、前回大会でメダルが取れなかったことの雪辱や同僚選手の支えなど、、、
LS北見は、資金難などを乗り越えてのカーリング初メダルなど、、、
他にもチームの物語や、残念ながらメダルに届かなかった選手たちの物語もいっぱい出てきています。
共通しているのは、「あきらめず乗り越えた先にこそ」「何事もあきらめてはいけない」ということが柱としてあるように感じます。
不格好経営
『不格好経営―チームDeNAの挑戦』という本をご存知でしょうか?
DeNA社の創業者である南場智子さんが書かれている本です。
南場さんは元マッキンゼーのコンサルタント。
経営者にアドバイスしてた彼女が創業し、すったもんだの苦労をしつつ同社を育て上げていく様子を書かれています。
経営とはこんなにも不格好なものなのか、とあらためて実感しつつ、だけどそのぶんおもしろいと、、、
実際にあった事をご本人が書かれているのですから、非常に臨場感をもたせつつ読ませてくれます。
その中にお父上からの手紙が紹介されています。
「陣中見舞いとして贈呈
私生活の貧乏は貴重な体験としてプラス思考で真摯に処されたし。
間違ってもお金のことで公私混同しない事。
生き甲斐は処した困難の大きさに比例する。 父より」
本には明るく描いてありますが、読んでいただくとわかります。
今ではプロ野球球団を持ってる会社ですが、様々な苦労を不格好に乗り切ってこその今があるんだということですね。
是非ご一読をお勧めします。
そういう修羅場を経験した経営者は有名な方だけでもいっぱいいらっしゃいます。
スティーブ・ジョブズは一度Appleから追い出されましたよね。
京セラの稲盛さんも、支援者が家を担保にして資金援助してくださったお話をどこかに書かれています。
本田宗一郎さんも、藤沢さんと共に銀行にかけ合った話しなど、決して順風満帆ではなかったのです。
ほとんどの経営者は修羅場を経験しているものなのでしょう。
経営とは不格好なものなのですから。
修羅場、ピンチ、そういう場面を経験するとどうなるのでしょう?
性根が据わる、物事に動じなくなる、凄みが出るなどもあるのかもしれません。
わたしが一番感じるのは、感謝の気持ちを敏感に感じられるようになるのではないかなということです。
ジョブズは例外かもしれませんがね(^_^;
苦難はストーリー的に欠かせない
成功者の物語には引き込まれるものがあります。
そういうストーリーに欠かせないのは苦難。
川上徹也さんの説によると、人類共通の感動のツボがあるそうです。
1,欠落した、もしくは欠落させられた主人公が
2,遠く険しい目標に向かって
3,いろいろな障害や葛藤、また敵対するものに立ち向かっていく
という3点です。
矢沢永吉さんは信頼していた仲間に裏切られて大きな借金をしたそうです。
それを自分が歯を食いしばって返済した!というお話は有名です。
その話は永ちゃんブランドを強化しているのです。
もちろん、そのための事件ではありません。
でも、乗り越えられないことだってある!
ピンチはチャンス、などともいいますが、ピンチですからピンチですよね。
乗り越えれば飛躍に向けてスタートできることがあるのでしょうけど。
現実的には乗り越えられないこともあるわけですし、そういうことの方が多いのかもしれません。
そんな時は落ち込むでしょうし、疲れ果てるでしょう。
それが自然です。
全力で対応した証拠です。
で、その後そのことを再起のエネルギーにできるかどうか?が分岐点です。
リンカーン大統領のお話が有名です。
1832年の春にビジネスのトラブルで無職になり、
その後1835年には恋人のAnnを亡くし、
かなりの打撃を受ける。
1832年に州議会に立候補したが落選し、
それから数えて合計8回の選挙に落選する。
それでも彼は諦めない。
第16代アメリカ合衆国大統領。
アメリカ国民に最も愛された大統領。
リンカーン。
ピンチのなかった経営者はいるのか?
ふと、ピンチのなかった経営者はいるのかな?と思って考えています。
いるかもしれませんね。
ビル・ゲイツなどは、あまりそういう話を聞きません。
もちろんご本人なりのピンチはあったのでしょうけれど。
しかし、それはたまたまなのではないでしょうか?
ピンチはあるもの。ピンチはチャンスにできるかも。
そう思って取り組んだ方が、気持ち的な備えとして良いですよね。
歴史的にも、織田信長や徳川家康も大ピンチを何度も乗り越えています。
そういう時代だったといえばそれまでですがね。
家康などは、ピンチを乗り切ったというより、なんとか命をつないでいたという中で、諦めず取り組んだということですよね。
まとめ
オリンピックの話からいろいろと考える機会を与えてもらいました。
ピンチや修羅場は避けたいものですけれど、もしそうなっても諦めず、運命を嘆かず、一つ一つ取り組むしかありません。
その先の光を見据えて。
たとえダメでも次も、その次もあります。
ピンチを乗りきれば、自信になります。
物語にできます。
感謝の気持ちが持てるようになります。
弱者の気持ちも理解しやすくなります。
本当に大切な人が見えます。
そう、人間力が上がります。
それは好循環を生み出す礎です。
ここまで読んでいただいてありがとうございますm(_ _)m