毎年3月後半から4月頭は引越シーズン。
進学や就職、人事異動などが重なって、引越が超集中する時期です。
ところが今年(2018年)は、引越したくても希望日に引っ越せないという「引越難民」が大量発生するのではとニュースになっています。
なぜ引越できない
トラックはあってもドライバーがいないという運送会社は多いです。
当然引越業者も運送業。
ドライバーがいないだけでなく、引越作業の作業員もなかなか集まらないです。
いわゆる3K、、、きつい、きたない、きけん、、、の代表みたいな職種といえばいえますからね。
その分稼げるのかというと、昔はドライバーは稼げたようですが、今はそうでもないのだとか、、、
同時に、労働時間や交通事故、働き方改革の関係、などによって時間的制約も厳しくなっているため、一日の引越対応件数が減ってしまっていると。
また、価格比較サイトなどによって低価格化が進んでしまい、人の確保に逆行してしまうような現象がおこって、、、
という悪循環の典型みたいな状況のです。
引越だけ?
確かに引越できないと困るのですが、上にあるような理由なら通常の物流にも支障が出るのでは?と気になりますよね。
調べてみると危機的状況ですね。
物流はライフライン、、、と、災害時には言われますが、通常時には忘れられるものです。
物が届く、というのは「あたりまえ」に感じますが、考えてみると大変なことです。
一時ヤマト運輸さんのニュースが話題になりました。
参考記事【ヤマト運輸さんの再配達問題ニュースから考えてみました】
宅配便も、その他の物流も、同じような理由から今まで通りの運営が危機に瀕しています。
今は人手不足。
日本の人口も減少しますが、労働人口はそれ以上のペースで減っていきます。
景気は回復気味で、人口が減って、、、ん?
人口が減ると全体が縮小するんだから関係ないのでは?
他業界ではどうなのか?と思って調べると、飲食業界も似たような人手不足状況です。
飲食業界といえば、大手チェーン店での労働問題が近年ニュースになってましたよね。
介護業界なども不足していますし、いわゆる肉体的にきつい業界、3K的業界の人手不足は特に深刻です。
IT業界も人がいないといいますが、3Kまではいかないまでも、顧客対応などでキツイ業界です。
残業規制の例外業界ですしね。
全体的に人手不足ではあるけれど、いわゆる大企業のホワイトカラーよりも3K的業界の人手不足は特に深刻。
働く人が偏在しているように思えます?
こういう状況で大丈夫なのか?!ニッポン!!
修正されるのか
きつい業界が敬遠されるとは言え、相応の賃金レベルであれば労働者の偏在は修正される可能性もあります。
しかし賃金レベルをあげるには、料金レベルをあげなければ無理。
そう簡単に料金は上げられないだろうし、結果として偏在は修正されないような気がしています。
人の偏在は、料金・賃金レベルのアンバランスなのかもしれません。
物流業界では、人が集まらない前提での取り組みも進んでいます。
AIを使った機器での解決などです。
役所広司さんがCMでうたってるじゃないですか^^
ロボットなどなら労働時間関係ないですしね。
人口減少が進む中、他業界でも似たような取り組みになるんだろうなと考えられますね。
例えば介護業界もロボット活用など言われていますね。
また、介護業界、物流業界などでは外国人労働者の活用もいわれていますが、それはそれで不法就労問題もついて回るようで、、、
まとめ
安さを求めるのは仕方ない事ですが、安さの裏側では低賃金で働く人がいるケースが多いものです。
そういう職に就いているのは自己責任だ、、、と言えば済む事じゃないような気がします。
大手小売業の協賛依頼などが時々ニュースになりますが、何か仕組みがズレてるんじゃないの?世の中がゆがんできたのかな?と思う今日この頃。
引越難民問題は、そんな社会のゆがみという氷山の一角なんじゃないでしょうか?
これから引越の方、日時をずらせばいつかはできるはずですから、しっかり引越業者の方と話して調整してみてください。
しばらくの間ホテル住まいでもするしかないでしょ、、、って、ホテルも不足気味ですね、、、ちなみに、ホテルのベッドメイキングなどの仕事も人手不足だそうです、、、
引越料金は交渉して抑えても、働く人へのチップで安くなった分の一部を払うという方もいます。
そういう気持ちから、ゆがみを修正するしかないですね。