豊洲市場問題で名前があがった「ベンゼン」
ベンゼンは、他の化学物質(プラスチック、ゴム、ナイロン、殺虫剤など)を製造するための材料として使用されます。
1950年代に、サンダル工場で接着作業をしていた工員さんに、ベンゼンの継続吸入による白血病等による死亡事象が発生。
これを契機に、ベンゼンの毒性・発がん性が問題視されるようになりました。
豊洲のベンゼンも、ガス工場で使用していたものが地中に残っているものと考えられます。
しかし今、急速に広まりつつある人工芝の充填材として使用されているゴムチップにベンゼンをはじめ、カーボンブラックや鉛が使われていることがはっきりしています。
アメリカでは、2014年、NBCテレビにより、女子サッカー選手のガン発症と人工芝の充填材に含まれるゴムチップの関連性が報じられました。
ワシントン大学のサッカーコーチであるエイミー・グリフィンによると、人工芝の上でサッカーをしていた学生が次々とガンを発症し、その38人のうち34人がゴールキーパーだったといいます。ワシントン州に限らず全米各地でこのような症例が確認され、リンパ腫や白血病などの血液のガンを罹患していることがわかりました。
米紙USAトゥデーは、全米各地の学校や子供たちの遊び場で使われている人工芝から、健康に害を及ぼす危険性がある高濃度の鉛が検出されたと報じました。また、充填材としてゴムチップを使用している人工芝の利用の拡大にともない、選手のケガや皮膚感染症、ガンをはじめとする健康上の懸念が浮上している、という記事を2015年3月に掲載しています。
さらに、米下院エネルギー・商業委員会は、EPA(環境保護局)の担当部門に2015年11月6日までにゴムチップを利用した人工芝を採用している競技場の安全性に関する情報の提出を求めました。
このような経緯があり、2016年2月12日に米消費者製品安全委員会(CPCS)は、EPAや疾病対策センター(CDC)と共同で、人工芝の充填材に使用されている古タイヤ(ゴムチップ)の危険性についての本格的な調査を開始し、後日、アメリカ政府は充填材に使用されているゴムチップによる健康被害の報告を受け、正式にこの事実を認めました。
日本でも急速に普及している人工芝。
天然芝は、メンテナンスが必要で、イニシャルコストは低いのですが、ランニングコストが高いため、ご家庭でも人工芝が急速に拡がっています。
確かに、昨今の人工芝の感触はすばらしいです。
ただ、動いたあと家に帰って靴の中が黒いゴムチップだらけ、という経験ありませんか?
それが充填材です。
ゴムチップ充填材の人工芝では、足が引っかかったり、ボールが不自然なバウンドをするなどの問題や、夏にピッチ上が高温(70度)になるという問題点もあります。
特に、近年の猛暑により、夏場は熱射病が心配されるとともに、ゴムチップから出る有毒ガスによる人体への影響も懸念されます。
また、近年の酸性雨問題も影響して、ゴムチップに含まれる亜鉛などの有害物質が酸性雨によって流出することによる環境問題も懸念されています。
そして、何より大きな疑念は、『 癌 』の発症!です。
ゴムチップの原料であるベンゼン、カーボンブラック、鉛は、WHOの下部組織である国際がん研究機関(IARC)において、発がん性があると疑われています。
鉛は、IARCによる発がん性分類が2B(発がん性が疑われる)となっており、カーボンブラックも2Bに分類されています。
またベンゼンは、分類グループ1(発がん性が認められる)となっており、さらに環境省の大気汚染に関わる環境基準において、大気中から継続的に摂取すると健康を損なうおそれがあるとされており、日本だけではなく、世界的にも地下水や土壌汚染の原因となっています。
日本においては因果関係が立証されるまで規制などが後手に回っていますが、韓国等においてはすでに規制が行われています。
(日本では大企業がゴムチップ充填の人工芝を扱っています)
さらに残念ながら日本では、政治も教育機関も、現在のところ国内での規制がないためか、非常に反応が薄い様子です。
ではどうすればいいのか?
ココヤシを原料とする100%天然素材の充填材があります。
既存設備については、当面ゴムチップをある程度取り除いた上に天然素材の充填材を入れる対応が可能です。
最近ではご家庭での人工芝導入も増えていますが、小さなお子さんが遊ぶことを考えると、早急な対応が望まれます。
ご家庭への人工芝導入をご検討の方は、天然素材充填材のご指定が必須です!!
※天然素材人工芝充填材のお問い合せは「お問い合せ」欄にご記入ください。